死神の嘲笑
「その通りです。『死神育成所』という場所が存在しています。そこで、優秀な死神がここの管理者へと昇進するんです」

「優秀でない、と判断された死神は?」

「あなたは好奇心旺盛な方ですね、小田嶋さん。そのような死神は、焼かれて骨になり、この地に埋められます」

寂しそうに、死神は遠くを見つめた。

「私の友達も焼かれました。残酷な世界です」

「つらいことを思い出させてしまって、ごめんなさい」

しょぼんとして、友弥は謝る。


「いいえ。仕方のないことです。それでは、話を戻しましょう。私には、死ぬまでにどうしてもしておきたいことがありました」

< 34 / 270 >

この作品をシェア

pagetop