彼氏くんと彼女さんの事情
「つーか中原、髪切ったんだ?」
教室へ続く廊下を並んで歩きながら、ヤスくんが私の髪をみて言った。
「うん、そうなの!春川くんにさ、切った方がいいって言われて」
ふへへ、と照れながら言う。……少し変態っぽい笑い方になってしまったかもしれない。
「ふーん、あいつが。……良いじゃん、その髪型」
しかしヤスくんは私の笑い方にはスルーして言った。
「ありがとう!ヤスくんは今日も寝癖が凄いね」
「はっ…ち、ちげーよ!!ワックスだよ!ワックス!」
二回言った。
毎日寝癖だと思っていたヤスくんの頭は、ワックスでセットされていたのか……。
「御愁傷様」
「なんでだよ!」