幼馴染の儚い恋

でも、そんな貴方の目に私は写っていなくて、別の女の子が写っている。

「あ、奈央君おはよ。」

学校外でも美人で有名な森山 優花モリヤマ ユウカ

この子が性格が悪い女の子だったらまだ恨めたのかもしれないが、 優花はこの名のとおり、花のように優しい女の子である。

いわば、男女の憧れとも言える。

そんな彼女に私なんかが敵うわけが無い。

そしてなにより、奈央と優花のツーショットが痛いほど良く似合っているのだ。

だから私は

「あ、遅刻しそうだから先に学校行くねー。」

「ちょっ、待てよ玲華。」

「玲華待ってよー。」

いつも私はこうやって誤魔化す。

嫉妬で涙を溜める女の顔なんて好きな人には見られたくないから...

私の気持ちに気づいていない貴方はまたそうやって笑う。

私は後ろを振り向かずに、学校に向かって一生懸命に走った。
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