秘密な関係
安達くんの心配そうに私を見る顔を見たら

ああ、この人に抱いてもらいたいって心から思えた

だから、正直に言おうと思った

「あのね」

「なに?」

私に覆い被さったまま安達くんが聞く

「私ね一度もないの、シタ事が…」

「えっ…」

そう言ったきり黙ってしまった

少しして、私を優しく抱き起こすと

「送るわ」

って一言だけ呟いた
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