舞い散る花の導く先に
土「そんなこというんじゃねえよ。お前は女なんだぞ?傷でも残ったらどうするつもりだ?」

呉「え・・・・?」

その言葉は

信長様が前世で私に最初にくれた言葉と同じだった。

土「お前に怪我は俺らがさせねえ。それに、何かあったら俺らがお前の盾になる。」

その次の言葉はもう知っている。

“だからお濃はわしの背中を見て歩いていればいい”

土「だから呉羽は俺らの背中を見て歩いていればいい。」

ほら、やっぱり同じ言葉。

呉「っ・・・・」

今まで我慢してきた涙をもう止めるすべを私は知らなかった。

そのまま私は涙を流し続ける。

なぜか、急に懐かしさがこみあげてきて涙が止まらない。

そして、同時にどうしようもない寂しさがこみあげてくる。

言葉は同じなのに

どうしてあなたではないんでしょうか?

私は必死に涙を拭う。

すると、周りが慌てたようにわたしを囲む。

新「わわっ!!お、おいどうしたんだ呉羽ちゃん!?」

平「ど、どこか怪我でもしたのか?」

沖「土方さんの顔が怖かったんだよね?」

土「総司、てめえ。俺はそんな怖い顔なんかしてねえよ!!」

一「腹が痛いのか?」

原「いや、この場面で腹がいたいはないだろ。」

私を覗いて交わされていく会話はとても不思議な会話でおもわず私は笑ってしまった。

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