百鬼夜行の主~番外編~
もうやだ…帰りたい…私は鬼灯の腕にしがみついていた。
どうやら山場は越えたようだが、それでも独特の雰囲気やBGMに震えが止まらない。
「大丈夫ですから。今は怖くないですから」
鬼灯がそう呟きながら私の頭を撫でる。しかし、震えはなかなか止まってくれない。
もし、こんなのを百鬼夜行の仲間たちが見たら呆れるだろう…そう思いながら私は鬼灯の腕に顔を埋めた。
「あ、主様。終わりますよ」
鬼灯の言葉に、私は顔をあげた。スクリーンには白い字で役者やスタッフの名前が映し出されている。
やっと終わった…そう感じたらあれほど続いてた震えが止まった。
私はほっとしながら食べきったポップコーンの容器やジュースを集める。
瞬間、