不良だらけの危険なバイトッ☆
「実は…」
あたしは俯いたまま。
少し泣きそうにもなる。
「あぁ、そっか」
藤堂君は困ったように笑った。
「昔の話だよ。サッカーのことは。ふっきれてるっていったら嘘になるけど」
「うん」
「まあ、莉子ちゃんになら話してもいいかな?」
「え?」
「知りたそうな顔してる。俺に興味を持ってくれるのは大歓迎だけどな」
いつもの笑顔でそう言うから
「聞きたいよ」
素直にそう答えた。
おせっかいかもしれないけど、あたしだってみんなのこと知りたいし。
できることがあるなら何かしたいもん。
「おっけー。じゃあ放課後中庭に来てよ」
藤堂君はそう言って立ち上がった。