不良だらけの危険なバイトッ☆

夢の奥。


ふわふわとした意識の中に隼人の声が聞こえてきた。


怒って当たり前だよ。


あんなキス…慣れてる、という言葉しか思いつかない。


「だって状況が状況なんだから仕方ないじゃん」


ぼんやりと声が頭に響く。


人前でのキスが仕方ないなんて。


…隼人は何を言ってるんだろう。


「お前が嫌な思いするのはわかってたけど止められなくてさ」


「…」


「でも俺だって…………」


「…」


隼人は「あー、もう!!」と目元を手で覆った。


「悪かった、ごめん!!!」





そーっと布団の中から隼人の顔をのぞく。


隼人は焦ったような困ったような表情を浮かべていた。


そこにはいつものような余裕はなかった。

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