不良だらけの危険なバイトッ☆

唇が触れた箇所にチリッと鈍い痛みが走る。


泣きじゃくるあたしをよそにユキ君は次から次へとキスの雨を降らせる。


「お願い…やめて…」


だんだん弱々しくなるあたしの声も聞いてくれない。


「今更何言ってんの」


そう言って親指であたしの唇をなぞる。


「まあ不服だよな。二度も好きでもない奴にキスされるんだから」


怪しく笑って徐々にその綺麗な顔を近付けてきた。


「も…やめ…」


もうやめてと言うその声さえ上手く出てこない。


今のユキ君はまるであたしの知らない人みたい。


冷酷で…


残酷で…


光が消えたその瞳には、怯えたあたしの姿が映っていた。


コワイノ?

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