不良だらけの危険なバイトッ☆

メイドがオロオロしてる間にも


トントン、とドアをノックする音がした。


「来たか、入れ」


ガチャン…


部屋に入ってきたのは、まるでマフィアのボスのような男。


背中には銀色の文字で"黒虎"と描かれていた。


「お呼びでしょうか?」


「清和(せいわ)、待っていたぞ」


旦那様の前に出ると、清和は軽くお辞儀をした。


「今日はどういった御用件でしょうか?」


尋ねた清和の前に、一枚の写真が差し出された。


「ああ、実は、娘を探してほしいんだ」


「それは…?」


「…一年ほど前から家出中でな、すぐ飽きて戻ってくると思ってたんだが」


「…そういうこと」


清和の口元に怪しい笑みが浮かぶ。


「お任せ下さい、うちには優秀な者がおりますので。半月…いえ、一週間以内には」


「おお、それは心強いな」


「こちらこそ、あなたにそんなことを頼まれるなんて光栄でございます」


「よろしく頼んだぞ」

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