不良だらけの危険なバイトッ☆

あたしの消えそうな声は聞こえなかったらしい。


「じゃ、そろそろあたしは帰るわ。今日は忠告に来ただけだから」


そう言って美月はウインクする。


「気をつけなさいよ。まあ、これだけ王子様がいれば莉子姫のこと、任せても大丈夫だよね」


「姫って……//」


「あぁ、任してくれ」


すかさず服部さんが美月の手を握る。


美月はクスッと笑みを漏らすと、その手を握り返した。


「じゃあ私は行くね。みなさん、莉子のことよろしくお願いしますっ」


一礼すると、美月は帰っていった。


バタンと玄関の扉が閉まる音だけが、静かな部屋に響いた。


ユキが後ろからあたしを抱きしめる。


「……黒虎」


そう呟く、ユキの手には力がこもっていた。


まさか…、とは思うけど。


嫌な予感が消えなくて、あたしはユキの手を握った。

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