不良だらけの危険なバイトッ☆
絞り出すような声が、ユキがどれだけの不安に脅かされているかを、示しているようだった。
「どこにも行かない、ちゃんとユキのこと待ってるよ」
「絶対…?」
「うん」
その言葉に背中を押されたのか、ユキがジャケットを羽織った。
「すぐ戻ってくるから、絶対一人でいるなよ。俺が出たらすぐ、カフェに行け。そこにはみんないるから」
「わかった。大丈夫」
そう答えたら、もう一度、抱きしめられる。
「じゃあ、行ってくるから」
頭をぽんぽんとすると、ユキは部屋を出て行った。
あたしのために…、
ありがとう、ユキ。
「ほんと、ユキは勘がいいよな」
後ろからの声に、体がビクッと震えた。