不良だらけの危険なバイトッ☆

────・・・

SIDE隼人


本当は、…わかっていた。


…わかってたんだよ。


ユキの体が限界ってことを。


ギリギリの状態で、必死に莉子を守ろうとしていること。


二人が、幸せに生きていける世界があったら…


それを莉子が何より望んでいるってことを。


それでも、あいつに頼むしかなかった。


俺だけじゃ、莉子を守れない。


非力な自分が情けなくて…。


あれからもう何時間も経った。


ユキは俺を信じて、莉子を守ることに命を賭けたんた。



「…うわああっ!!」


男達が倒れた。


…俺だって、この命くらいくれてやるさ。


あいつを守ること。


たった一つの願いは、今は俺だけのものじゃない。


俺と…


ユキ(あいつ)の…。

< 442 / 527 >

この作品をシェア

pagetop