不良だらけの危険なバイトッ☆

そう言って真横からあたしの横髪に口づけた。


「な、ななにしてるのっ!!」


思わず飛び上がってしまいそうになった。


「何ってキスだよ。わかんねえの?」


「なら、わかるまでしてやろうか」と再び隼人が顔を寄せてくる。


耳にかかる吐息がくすぐったい。


脳内が麻痺してしまったみたいにクラクラしてきて、何も考えられなくなる。


「…だめ///」


止めなきゃって思うのに、声が上ずる。


「そんな拒絶じゃ-100点だな」


耳元で甘く囁かれて


もうどうにかなってしまいそう…


力の抜けた体を隼人にもたれる形でへたっと預けた時。


バコンッ──


と後ろから大きな音がした。


「ってえな…」


「いい加減にしろ隼人。お前はそうやって所構わずそういうことして」


どうやらマスターがメニューの板で隼人の頭を叩いたみたいだ。


あきれ顔のマスターにむかって不機嫌そうな隼人が睨みつけている。

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