不良だらけの危険なバイトッ☆
「莉子ちゃん!!そういえば明日から新学期だけど学校の手続きしといたから」
「学校?」
マスターの言葉に一瞬きょとんとなる。
そういえばあたし、学校と言う存在を忘れていた。
数週間前までは有名私立の進学校に通って勉強ばかりしていたんだっけ。
"不良"いう言葉とは全く縁のない日々で。
過去のあたしが今のあたしを見たらびっくりするんだろうなあ。
「不安もあると思うけど、こいつらも同じ学校だから」
そう言ってマスターはソファーでくつろぐ4人を見ながら目を細めた。
…みんなと同じ学校かぁ。
不良だらけの危ない学校というイメージしか浮かんでこないけど…
「はい」
あたしはマスターの目を見て大きくうなずいた。
「いい子だね。大丈夫だよ、みんな莉子ちゃんみたいにいろいろ抱えてるから気持ちがわかる分、力になってくれるよ」