焼け木杭に火はつくか?
「そうね。もし知っていたとしても、あの子がそんなことをペラペラと、英吾に話したりしないと思うわ」

聡の言葉を否定する良太郎と夏海に、しかし、聡はそんな2人が驚くある事実を、さらりと言いのけた。

「だって、付き合ってるべよ、英吾と秋穂ちゃん」

聡の言葉に、夏海と良太郎は飛び出しそうなほどに目を見開き、驚いた。

「マジで?! ウソだろ」
「いつからよ?」

信じられないという顔つきで驚きを顕にする良太郎と夏海に、聡はそれ以上に驚いた顔をして言葉を続けた。

「中学の頃からみてえだぞ。だから、秋穂ちゃんのとこで勉強してたんだろ、英吾」
「マジかよ?!」

なんてこったと、良太郎は頭を抱えて呻いた。

「その様子じゃ、おニブ野郎の良太郎は、思いっきりお邪魔虫してたようだけな」

ダメだな、おメーは。
そう言ってカラカラと笑う聡に反論すらできず、良太郎はただ愕然となりながら、中学時代からの英吾と秋穂の様子をあれこれと思い返したが、どうあってもそんな雰囲気がどこにあったのか、良太郎は思い返せなかった。
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