焼け木杭に火はつくか?
「そんな様子、どこにあったんだ、あの二人」
「まあ。それっぽい雰囲気は、そんなになかったかもな。二人でデートしたのだって、高校卒業してからじゃねーのかなあ」
「でもさ、サトルくんには教えて、俺には内緒って。ひでーな、英吾のやつ」

むくれる良太郎に聡はそうじゃねえよと、良太郎をたしなめた。

「ちげーって。教えてもらったんじゃねーの。俺が気付いたんだって」
「なんで、気付いたのよ?」

良太郎も鈍いけど、あんただってその手のことに鋭いとは思えないんだけどと、まだ聡を怪しむ口調で夏海はその経緯を尋ねた。

「時々、学校で弁当一緒に食ったりしたことあるんですよ、四人で」

少しばかり昔を懐かしむような声で、聡は喋りだした。

「あいつらの弁当のおかず、似てることが多くて、おもしれーって思ってたんですけど」
「そだっけ?」
「うん。よく見るとおかずは一緒ってときがよくあったんだ」
聡のその言葉に、夏海は小さく吹き出して笑った。
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