愛と欲望の螺旋(仮)
「でも、あの子は金の卵を産む金のガチョウよ?」
「分かっているよ。」
そんなのは、十分すぎるくらい分かり切っている。
でも、本人が嫌がる以上、何も出来ないのが悔しい。
「この華組には、莫大な費用が掛かっているのよ?回収どころか、赤字にしかならないお荷物よ。メンバーを何人もAVに売ったとしても、回収は難しい状況。崖っぷちなのよ?だから私達に何とかしろって押し付けて来たんじゃない。あの桜って子なら、必ず大金を産んでくれる。」
「ああ…だから噂を聞きつけて、探し回ったんじゃないか。」
噂を聞いてから1年、あの子に会えないかと色々と手を尽くした。
やっと、夏コミで会えるって聞いて。
あの人込みの中、会えたのが奇跡だと思った。
でも、現実は甘くなかった。
まさか、あそこまで拒否反応を示すとは。
だから、この編集の話を持ちかけて、少しでもこの世界に興味を持ってほしかった。