愛と欲望の螺旋(仮)
「このファイルの個人書類と、同人の入ったデータを印刷して、書類審査用にまとめてファイルをして欲しいんだ。」
目の前に積まれた大量のファイルと。
その横には、データの入ったディスクが大きな段ボールの中に無造作に入れられている。
「あ…はい。」
簡単な返事をしながら、大きな段ボールの中身を確認した。
「ファイルの中身だけで280人分。その280人の同人データだけで軽く800は超えると思う。」
「1人1作品ではないんですか?」
だって、280人で800越えって多すぎじゃない?
マンガの大賞とかの応募でもないだろうし。
「最低、2作品だからね。上限はないから、多い人になると自分の出した同人誌を全部なんて人もいるから。」
「そうなんですか。」
顔は平然としているけど。
心の中では引きつりそう。
だって、こんな膨大な量を2週間で作らなきゃいけないわけでしょう?
まあ…編集者とかになったら、こんなの普通にありそうだけど。
いい練習だと思えばいいかな?
フッと肩の力を抜くと、段ボールの中にファイルを入れた。