愛と欲望の螺旋(仮)
この間の夏コミの時の子だ!!
人だかりが出来ていて、今度、華組に入るとか言ってたあの子。
一発目からこれって。
やっぱり、この世界は狭いから。
黒崎の言うように、知り合いとかだったら情とかそういうのが入るからって言ってた意味が分かった。
この子に罪はないんだろうけど、あの取り巻きっていうか…ファンっていうか。
散々、文句言われたし。
落ちちゃえ!!
って、思っちゃうのが人の悲しい性だわ。
ハアッと大きなため息をついた。
でも、仕事は仕事。
選考は私の仕事じゃないもんね。
ここでいい仕事して、絶対にどこかの出版社で編集者になってやる。
グッと手を握りしめて、自分に気合を入れた。