人生はドラマである


僕は歩き出すのも遅かったし、言葉を喋るのも遅かった。


ママはそんな僕を心配したけど、それはただ単に必要がなかったからだ。


歩かなくても手の届くところに欲しいものはあったし、言葉を発する前に必ずママの手が伸びてきたんだもの。


僕はゆっくりと世の中を観察し、ママのおっぱいを思う存分吸って、人より少し遅れて人間社会にデビューした。




それが僕、早乙女翼だ。

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