愛を叫んで地に堕ちて〈全イラスト41枚つき恋愛ホラー〉
 お金持ちでも、日ごろの我がままさ加減に、勇斗の味方はそんなに多くない。

 あちこちから湧き上がるくすくす笑いに、勇斗が、本気で怒りかけたとき。

 真珠が慌てて二人の間に入った。

「もうやめてよ、二人とも!
 勇斗も怒らないの!
 わたしは、海野君から変なものは、もらってないわ!
 ちょっと変わった美味しいお菓子をもらっただけで……」

「へえ、ちょっと変わった美味しいお菓子、ね。
 それがただの何でもないお菓子だって言うなら、オレが一つぐらいもらってもいいよな?」

 勇斗の嫌味な言い方に、凪は鼻を鳴らしてわらび餅のパックをぐい、と差し出せば。

 勇斗は、それをとって真珠に渡した。

「……どうせなら、真珠が俺に食べさせて」

「……いいわよ、別に」

 真珠はにこっと笑って、わらび餅を手に取り、そのまま。

 あーんと勇斗の口に持っていこうとした手を、止められた。

「口移しで、くれよ」

「えええっ!」

 
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