愛を叫んで地に堕ちて〈全イラスト41枚つき恋愛ホラー〉
 焦がれる想いは、真珠の胸をつき。

「……茂吉……会いたい……」

 思わず真珠は呟いて、自分の口を両手で押さえた。

 だって、勇斗は焼きもち妬きだったから。

 真珠の口から他の男の名前が出るのをとても嫌っていた。

 けれども。

 今回に限って、勇斗は怒らずに。

 真珠の涙を、そっと拭くとまるで内緒の話をするように言った。



「……真珠。茂吉に合わせてやる。
 だから、もう、泣くなよ」
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