愛を叫んで地に堕ちて〈全イラスト41枚つき恋愛ホラー〉
「オレも何度も廓で真珠を抱いてみたが、あれほど良い声で啼く女はいない。
 いつもは人形のように抱かれるくせに。
 淫らに乱すと、茂吉。
 お前の名を呼んで果てるのが、玉に傷だがな。
 なぁに、真珠が正式にオレの女になったら、お前のことなどすぐに忘れさせてやる」

 オレも真珠を愛してるからな、と。

 そう、うそぶいて。

 どこかで響く晶左の声に。

 茂吉は、これ以上ない怒りの表情を見せた。

 ともすると、立場を忘れ。

 殴りかかりかねない茂吉に、晶左は嘲る声を隠そうとせずに提案する。

「そんなに真珠が欲しいのなら、やろうか」

「……なんだと?」

「オレの欲しいモノを、とって来る手伝いをするというのなら。
 オレは真珠に手をださねぇし。
 お前に真珠を見受け出来るだけの金子をやろう、と言うのだ」

 身請けの金は、とても高価だ。

 何をさせる気だ?

 と胡散臭げに見る茂吉に、晶左は言った。
 
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