Liars' clovers
「当たり前よね。だってわたしはただ待ってただけ。──なんの努力もしていないんだもの」

「きみの……」

 まだうまく出ない声でエミルに問う。

「きみの幸せって、なに?」

 彼女は黙って図鑑のページをめくり、作りかけの押し葉を取り出した。


 偽物のクローバーだった。

< 30 / 34 >

この作品をシェア

pagetop