本気の恋の始め方
会議室を出てティールーム向かう途中、廊下の奥にスーツ姿の集団が雑談しているのが見えた。
手前にいるのは、我がマーケティング部の松下主任だ。
それに千野君の姿もある。
軽く会釈して彼らの横を通り過ぎ、ティールームへと入った。
一ノ瀬ホールディングスにはティールームが各フロアごとにある。
某有名飲料メーカーから派遣された専門の従業員が常駐していて、社員は格安でおいしいコーヒーや紅茶、日本茶が飲めるし、部内ミーティングなんかは併設された会議室でも行われる。
今日のように長時間の会議の場合は、プロにお願いしてお茶の用意をしてもらうようになっているんだ。
お昼休み終了からそれほど時間が経っていないせいか、ティールームの中のひとけはゼロだった。