本気の恋の始め方
「もう……」
「今度の休み、ケーキ食いに行きましょう」
「――考えとく」
そうは言っても、たぶん私はそれを楽しみにしてしまうんだけど。
鮎子さんに「つきあわない」と言った以上、素直に「うん」とは言いづらかった……。
なんだか変な風に逃げ場を作ってるよね、私……。
「失礼いたします」
千野君と一緒に会議室へと入ると、和気あいあいとした雰囲気で雑談してる。
雑談とはいえ、大事な話のこともある。
会話の邪魔をしないように千野君と一緒に、お茶を置き、お菓子を並べてまわった。
共同作業ぽくて、ちょっと楽しい。
そう思ってるのは私だけじゃないみたいで、千野君もちらっと私を見て、目を細める。