本気の恋の始め方
その言葉の内容に、感情の見えない低い声に
千野君が私を思っていてくれること、知っているはずなのにるうくんばかり気にして……
だから彼を傷つけて、ここまで怒らせてしまったんだとようやく気づいて
申し訳なくて
「ごめんなさ……い……ごめんね……ごめん……」
自然に涙が溢れた。
「私が悪いんだから……私のこと、千野君の、好きにしていいよ……だけど、千野君、優しいから……こんなふうに私を抱いたら、きっと後悔するんじゃないかって……わたし……」
顔を上げると、私を見下ろしてる千野君と目が合う。
「だから、やめて……」
短い間だったけど、千野君が優しいひとだってこと、私は知ってる。
私を無理に抱いても、彼の心は安らがないし、むしろ後悔するだけだって……。
「潤さん……」
その瞬間、私の手首を拘束していた力が緩んで。
不安定にテーブルの上にもたれ掛かっていた私たちは、ずるずると滑り落ちるように床に座り込んでいた。