本気の恋の始め方

それからしばらく、千野君はそうやって私を抱きしめたままで

私は抱かれるままで


静かに時間が流れていく。






「――潤さん」


腕の力を緩め、私の顔をのぞき込んでくる千野君。



「いちいち確かめてごめんなさい。キスしてもいい……?」



潤んだ瞳でささやいて、それからそっと、私の顔を両手で包み込むように持ち上げた。



「うん……」



自分でもうなずいたかどうかわからないほどの緊張の中、震えながら小さくうなずき彼の顔を見返す。



「よかった」



彼ははにかむように微笑んで、私の前髪をかき分け、額に唇を寄せた。


軽く押しつけて、それからまぶたにも

そして唇の上にも……


離れるたび私の目を見つめて、それからまた確かめるように口づける千野君。


床にぺたんと座った私の体を立てた膝の間に引き寄せて、背中に腕を回したまま、丁寧にキスを繰り返す。



優しいキス。

暖かい気持で、胸の中がいっぱいになる。



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