本気の恋の始め方
テーブルにお客様用の食器を並べると、なんだか新婚さんみたいな感じがしてわくわくしてしまう。
るうくん、おいしいって言ってくれるかな。
『意外にやるじゃん』って、言ってくれるかな。
カーテンを開けると、窓の外は浮かれた私の気持ちとはうらはらに、どんよりとネズミ色。
どうやら雨が降り始めたみたい。
そろそろ起きたかな。るうくんを呼びに戻ろう。
ばたばたと玄関から飛び出して、るうくんの部屋へと戻る。
部屋を覗くと、るうくんは出て行った時と変わらない様子で眠っていた。
そっと、るうくんの枕元に座って顔を覗き込む。
「るうくん……」
名前を呼ぶと、まぶたが少しだけ動いて
それから続けて
「ゆ、き……?」
るうくんの唇が、女の子の名前をつぶやいた。