本気の恋の始め方
ちゃぷん……
ちゃぷん……
なにも考えずに、ただひたすらあらいぐまみたいに顔を洗う私。
なにやってるんだって思ったけど、自分でもどうしていいかわからない。
だって、初めても、二回目も、恋人同士のソレじゃなかったのに
私、ちゃんと彼に向き合えるのかな。
出来るのかな……
「――潤さん……?」
バスルームの扉を挟んだ向こうから、千野君の声がした。
「――えっ!?」
声に驚いて、湯船から立ち上がっていた。
ざばあっと音がすると同時に、その瞬間、くらっとめまいがして。
あれ
あれれ
すうっと遠のく意識。
ガツーンと大きな音。
「じゅんさんっ……!」
千野君の大きな声がして
目の前が真っ暗になった。