本気の恋の始め方
そして私は、そのまま在来線新幹線に飛び乗っていた。
会社帰りではあるけれど、たいていのものは両親のところにあるし。
座席で千早にメールしようかと思ったけど
どうせなら直前に知らせて驚かせたかったり……。
だって、いつも私が驚かされてばかりなんだもの。
どっちにしても、今夜はたぶん関西支社の人たちと懇親会だから、連絡するとしたら明日かな。
自分の思いつきにワクワクし始める。
千早、驚くだろうなぁ……。
新大阪で降りてバスに飛び乗る。
両親は私の突然の帰省に大喜び。
お父さんと晩酌しながらテレビを見たり、お母さんを手伝ってケーキを焼いたり、懐かしくて楽しい時間を過ごす。
私も両親の前だと「子供」に戻ってしまう。
こんな甘えたところ、千早には見せられないなぁ。
「あ、そういえばるうくんに東京で会ったよ」
チーズケーキをモグモグしながら告げると
「え、ほんとに!? 懐かしいわねぇ!」
と、お母さんのテンションが急上昇した。