本気の恋の始め方
「お母さん、塁くんにビール!」
お父さんが、ソファー座るるうくんにおしぼりを渡す。
そして――
お昼には少し遅く、夕食にはかなり早く始まったこのるうくんを囲む会(お母さんが命名した)が始まった。
最初のうちは恐縮していたけれど、だんだんリラックスしてきたのか、るうくんはよく笑顔を見せるようになった。
何年離れていても、小さな頃からずっと一緒に過ごした経験があれば時の流れはすぐに気にならなくなる。
それに両親もとっても嬉しそうだ。
元々男の子がほしくてたまらなかったお父さんなんか、るうくんを我が子のように可愛がってたしね……。
会わせてあげられて良かった。
途中、おつまみが足らなくなって
キッチンで、クリームチーズに生ベーコンを巻いてお皿に並べていると、
「俺が持っていくよ」
るうくんがお皿を私の手元からひょいと持ち上げる。
「ありがとう」
るうくんを見上げると、少し耳のふちが赤い。
お父さんに相当飲まされているから、酔っぱらって当然なんだけど。