本気の恋の始め方

るうくんのことを好きだったころも、私は逃げた。

彼女とヨリが戻ったんだって決めつけて、るうくんの言葉を聞かないまま、気持ちを確かめないまま、逃げた。



自分の心だけじゃなく

るうくんにもたくさんの負担を残したまま――


同じことを繰り返すなんてイヤ。


マイナスの気持ちに引きずられて、自分から千早の手を離すなんてこと、したくない。



「――よしっ……!」



気合いを入れてソファーから体を起こし、携帯の着信履歴から千早の番号を呼び出しコールする。



ドキン、ドキン……



心臓が激しく鼓動を打つ。


その瞬間、玄関でピンポン、と呼び出しの音が鳴った。



もしかして千早……!?


携帯を切って、そのまま玄関へと走る。





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