本気の恋の始め方
じゃあ誰なの?
「あの、からかうって意味がわからないんですけど……」
本当はこのドアをぴしゃっと閉めたいくらい。
だけどこのひとが誰なのか確かめたい。
膝が震えるのを我慢して、ドアノブを持つ手に力を込めた。
「さっき、男のひとと一緒にいたでしょ」
「え!? あ、あれは――」
「お兄さん?」
私がさっき口にした「お姉さん」という言葉へのイヤミなのか、彼女はそう言って、じっと私を見つめる。
年の頃は私と同じくらい。
ふわふわボブの、だけどちょっと小悪魔系というか、目力のある美人だった。
そしてびっくりするほど華奢で、色白で……可愛い……
今はデニムにカットソーというラフな格好をしているけれど、ちゃんとしたら、繭ちゃんよりも、可愛いかも。