本気の恋の始め方

ぐらり、とめまいがした。


信じられない。



この子が千早の言っていた「お友達」なんだ!



大阪での繭ちゃんにもショックだったけど

ここでの彼女にはもっと、ずっと、ショックを受けた。



だって、千早、彼女の家に寝泊まりしてたってことでしょ……?

おまけに私のるうくんへの片思いも話していたなんて。

私は彼を信用して話したのに……


こんな、女の子に……



「――ッ……」



胸の奥からこみ上げてくるのは、激しい怒りと、悲しみだった。



「あら……」



それまで勝ち誇っていた感じのサチさんが、あたしを見て表情を変える。



「――」



バタン。


無言でドアを閉じ、鍵を閉めて部屋の中に戻った。



握りしめていた携帯が震え始める――。





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