本気の恋の始め方
それから数日。
私は愚かにも、もしかしたら、また千早から歩み寄ってくれるんじゃないかという期待を捨てきれずにいた。
だけどそんな奇跡は起こらなかった。
だったら自分から行動するべきなんだけど――
千早はいつも人に囲まれていて、とても声をかけられる雰囲気じゃない。
じゃあ電話やメール、と思っても、自分があれだけ無視した手前、出来なかった。
そして迎えた週末。
ぼんやりしていると、咲子ちゃんがひょこっと私の前に顔を出して、手を合わせぱちぱちとまつげをしばたかせる。
「お願いがあるんですけど~」
「お願い?」
いやな予感に眉を寄せると、
「ほら、こないだ話した懇親会という名の合コン! 美歩ちゃんがどうしても都合が悪くなって、代わりに潤さん来てもらえません?」
案の定、合コンの穴埋めだった。