本気の恋の始め方

失恋の傷を癒すのは新しい恋。

そうかもしれない。

だってわたしは長年引きずっていたるうくんへの思いを、千早に立ち切ってもらえたんだもの。



彼がいたから立ち直れた。

新しく一歩を踏み出せた……。



って、また千早のこと考えちゃった。


バカだな、私。


もう千早は私のことなんか何とも思ってないし、むしろ軽蔑してるに決まってるのに……。



「じゃ、参加ってことで!」

「――えっ!?」

「だめ、もう、拒否権なしですっ!」



咲子ちゃんはプルプルと首を横に振って、自分のデスクへと慌ただしく戻っていった。



そんな彼女の背中を見送りながら、ぼんやりとPCのディスプレイに視線を移す。



――そうね。

確かに合コンに行けば新しい出会いがあるかも。


今まで社内のひとなんて考えたことなかったけど、いいひとがいるかもしれない……。


そうでも思わなければ、込み上げてくる涙を堪えられそうになった。



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