本気の恋の始め方
「え、でも」
「大丈夫。汗でじゃんじゃん流れ出るから酔わないって」
なんてもっともらしいことをいい、
「日陰に入りなよ。肩が日に焼けてるから」と、私を張り巡らせたテントの下へと誘ってくれた。
さらに二、三人は座れそうな大きな簡易椅子に私を座らせる。
「ほら、ここに座って?」
「あ、ありがとう……」
そして一人分距離を空けて、私の右隣に座る御子柴律。
に、しても。こんな有名人と一対一で話すなんて緊張するかも……。
いやいや!
私のほうがずっと大人なんだから、ダメよね。そんな風に緊張していては。
「ねえ、御子柴君って、いくつ?」
ほんの少しの緊張を飲みこんで尋ねる。