本気の恋の始め方
「一緒にお願いします」
「や、そんなの悪いし!」
「いいよこのくらい。彼氏と仲良くな」
「違うし、吉永は彼氏じゃないし!」
「はいはい。じゃあな」
塁は私の頭のてっぺんにぽんぽんと手をおいて、それからさっさと自分のぶんの買い物袋を持ってコンビニを出て行ってしまった。
「――潤?」
吉永に声をかけられて、我を取り戻す。
それから私と吉永は、二人で公園へと向かって、ベンチに並んで腰を下ろしていた。
「それ、ぬるくなるんじゃね?」
「あ……そうだね」
私の手の中にあるホットレモンは、一口も口にしないまますっかり冷たくなっていた。
「さっきのあの男……誰?」
隣の吉永が、うつむいたまま尋ねる。