本気の恋の始め方
背は高いけれど、精悍というよりきれいな顔立ちで。某アイドルとか、俳優の誰々に似てるとか言われてるようなイケメン筆頭、注目株。
新人男子の中で注目されていた千野君が、こんなに手の早い小悪魔系男子だったなんて信じられない。
とは言え、これは現実で。
千野君は片手で私の腰を強く引きつけ、何度も唇をはみながら、もう一方の手でゆっくりと髪の中に指を入れて、すき始める。
とても官能的に。
「も、やめ……」
「やだ」
両手で彼の胸を押し返したけれど、軽くいなされてしまう。
「からかわないでっ……」