本気の恋の始め方
笑われている私と、笑っている千野君。
居心地がいいような、悪いような。変な時間がまったりと過ぎていく。
千野君ってもしかしてすごい変わってるのかも……。
「あーもう、やっぱり潤さん可愛い……」
ひとしきり笑って気が済んだのか。両手で私の頬を包み込むように引き寄せ、じっと目を見つめてくる。
その瞳が暗闇の中でもきらきらと輝くから、ドキドキが収まらなくなった。
「顔、近い……から」
うつむいてで彼の胸を押し返す。
動揺しているのを知られたくなくて
「千野君は手が早いのね」
なんて冗談混じりにつぶやくと
「だって。そんな顔されたら、さわらないわけにはいかないでしょう。お願いだから、そんな意地悪しないでください……」
おねだりするような声が頭上から響く。