叶恋
「ってことは、梓は斉藤くんのこと諦めるの?さっきからそう言ってるようにしか聞こえないけど。」
「え……。」
「まだ出会って2日だよ。そりゃあ名前は大事かもしれないけど、名前覚えてもらうのが全てじゃないでしょ?しかもまだ斉藤くんが井上さんのこと好きだって決まったわけじゃないんだし…。それとも本人から聞いたの?」
「き、聞いてない…。でも…」
「梓が諦めるっていうなら私は止めないけど、まだ、決まったわけじゃないんだし諦めるのは早いと思うな。」
「あ、ありがと。考えてみる…。」
「まあ、私は梓が決めたことを尊重するよ。」
莉子ちゃんは優しいな…。こんな友達ができて良かった。
私は…
やっぱり斉藤くんのことは好きだし…諦めたくない‼
「莉子ちゃん…やっぱり頑張ってみるね。ありがとう。」
「うん、私は応援してるよ。」
本当にありがとう、莉子ちゃん。
私、庄野梓、改めて頑張ります。