SoUnD~僕らの世界~
その文を送信して、教室に戻った。
もちろんケータイの電源をいったん切って。
放課後、部活が終わってギターをしまっているとき、紗奈に声をかけられた。
「雅、あの後未那さんにどんな返信したの?」
「んあ?・・・言えねぇな。」
「え、変なこと書いたんじゃないでしょうね!?」
「さぁ、どうだろうな。」
俺的には・・・本当にどうだろうな、って感じなんだよな。
未那にうまく伝わってたらいいけど。
伝わってなかったら、俺ってただのバカに思われるよな。
それ、結構辛いな。
「まだ返信見てないの?」
「おう。この後見る。だから、今日は一人で帰らせてくれ。」
「そっか。わかった。じゃぁ、また明日ね。」
「じゃぁな」
ギターを背負って、カバンを持って、俺はみんなより先に学校を出た。
そして、さっそくケータイを取り出し、メールをチェックする。
新着メールが一通きていた。
もちろん、未那からのものだった。
『さしてほしいなっ。傘持ってくるの忘れちゃったから(笑)ありがとう、雅。メール見て、思わず笑っちゃった私より』
「ははっ、まじか。」
笑ってくれたんだ。
少し想像できるかも。
って、俺・・・変態。
俺はそのメールに『いつでも傘くらい、何本でもさしてやる』と書いて返信した。
家に帰って、しばらくすると、返信があった。