強気な女に裏あります。
んー、でもなぁ……。
結果がまるわかりだからもう増やしたくないんだよな……負担するのは主に平泉君だし。


あたしは少し考え、また前回と同じく『それによるかな』と答える。



「いや、了承を得てからで」



……また?
でも学校内じゃあたしの苦手な場所はないはず。
だから屋上は平泉君であたしがそれでいっか。



「まぁ、いいけど」



そう言うと、三導児さんは両手を高く挙げて『やったー!』と嬉しそうに言った。
そして話続けた。



「体育倉庫のお掃除!よろぴく!」



可愛く言ったあと、三導児さんは素早くあたしの前から去っていった。

……体育倉庫の掃除?
あそこかなり汚くありませんか?


でも体育倉庫なら平気。
出来る。
ちょっとだけ暗いけど、平気よね。

なんて思いながら、体育倉庫の掃除については一言も平泉君に告げずに――テストの順位発表の日。



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