両想い【完】
それに構わずクラスの女子が俺を引っ張り話しかける。
「高城君て井上さんへのプレゼント
もう買っちゃった?」
「いや?」
「アクセサリーの予定だったらさ、
割引効くから私のお姉ちゃんの御店
紹介させて、一人につき2000円
お小遣いくれるっていうからさぁ」
そんな話をするうちに美愛は初めて、俺を見ないまま俯いて靴を履き替え出口に向かう。
その様子をそっと伺いながら『了解』と返事をしたときに、俺に何も言わずに美愛が1mも離れてないとこを通りすぎた。
そして『高城君好き』という女子の声が無駄に響いた気がした。
呆然と美愛が行ってしまった方をみていたら、バチンっという大きな音と、背中への痛みを感じた。
「あんたはまたっ!!」
振り返るとかなり怒ってる山野がいた。
「んだよっ、いてえなぁ」
「あんたの痛みより、美愛の
心のがズタズタで酷いことに
なってるよっ!
暁人、あたし今日はこいつとは一緒に
居たくないから帰るっ!」
そういうと、呆気にとられていたクラスメイトをしり目にさっさと門のほうへと行ってしまった。
訳がわからない俺は、山野を追いかけ腕をつかんだ。
「説明しろよっ」
「あんたはクラスの女子と仲良くねっ!」