私の彼氏は冷たい彼氏
「…え」
今度は私がきょとんとする番だった。
訳が分からず、首を傾げて遥を見る。
「…迎えに行けばよかった」
「へ」
「ごめん」
手をギュッと握りながら遥は言った。
謝られてる意味が分からず、更にきょとんとしてしまった。
「何で謝るの…?」
「俺のせいで怖い思いしたろ」
「ちちちち違うよっ…!遥じゃなくて、私の不注意だしっ」
もう訳が分からなかった。
遥はどこまでも優しい。優しすぎる。
私は決めた。
遥から離れる。今日で終わりにする。
ずるくて、何考えてるか分からないけど、優しくて、かっこよくて。
私には勿体なかったんだ。
「ごめんね、遥…」
苦しめて、ごめん。