Realtime:kiss
「でも、明日も仕事だし、今からじゃ遅くなっちゃうし……」


しどろもどろしながらもやんわり断った、つもりだったけど、車は一路私のマンションへ……


伝わった、そう思ったのも束の間…私に続き、蒼佑も車を降りてきた。


マジ?



「ちょっ、なんで?
蒼佑君も明日早いんでしょ?」


「あぁ、早ぇよ?
けど、奈緒の手料理食いてぇ!!」


結局、蒼佑は部屋に上がり込み、拙い私の手料理を平らげて何食わぬ顔で帰っていった。


一体何なのよ!

あんな甘いキスしといて、余裕な顔しちゃって!

こんなに胸焦がしてんの、私だけなの?むかつく!


とにかくむかつく。


こんな夜はとっとてお風呂に入って、サッサと寝るに限る。


私は急いでお風呂の支度をして、今夜はもう休むことにした。




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