恋はスプリンクラーとともに
新しく用意された部屋は最上階のスウィートルーム。

イケメン天使様は、私をベッドの上に座らせた。


「これで君はフリーなんだよね?」


唐突に聞かれてドキッとした。


「まあ、そうね」


「よかった。あんな奴にバージン捧げるなんてひど過ぎるよ」



天使様は顔をしかめて、濡れた前髪を掻き上げた。


「私、バージンだなんて言ってないわよ」


「俺が部屋に入った時は、『バージンのまま死にたくない』って、うわごとを言い続けてたよ」


うぎゃぁぁぁぁぁ 嘘っ!


天使様はクスクスと笑って、『俺の方がいいと思わない?』と言った。


< 8 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop