涙恋~片思い恋愛〜
だから、拓真への恋心に鍵をかけた。


今まで以上に、拓真に気がつかれないようにした。


だから、拓真と一緒に学校に登下校するのもやめた。

拓真に、自分から話かけるのもやめた。


だって、そうでもしないと諦めがつかないから。

また、気持ちがあふれて行くのが怖かったから。


「美奈、昨日泣いただろ。」


「別に、拓真には関係ないじゃんかっ!!」


なんで、素直になれないんだろう。


素直になると、また過ちを繰り返してしまうから?

泣きだして、拓真を困らせてしまうから?


そう拓真に言い捨てると、屋上に向けて走り出した。


「ちょっと、美奈っ!!

黒木くん、ごめんね。」
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